登録免許税とは?

不動産を売買したり相続したりする際、法務局で「登記」という手続きを行います。そのときに必要となる国の税金が「登録免許税」です。登記をすることで所有権や抵当権が公的に記録され、安心して取引ができるようになります。

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登記にかかる「登録免許税」って何?どのくらいかかるの?

登録免許税とは、法務局で登記を申請する際に課される国の税金です。登記によって不動産の権利関係(所有権や抵当権など)が公的に記録され、安心して不動産を所有・取引できるようになります。

■ 本則(通常の税率)

代表的な登記と本則税率は以下の通りです。

所有権移転登記(売買):固定資産税評価額 × 2.0%

所有権移転登記(相続):固定資産税評価額 × 0.4%

抵当権設定登記(住宅ローン):借入金額 × 0.4%

新築建物の保存登記:固定資産税評価額 × 0.4%

■ 軽減措置(期間限定の減税)

住宅取得を支援するために、一定の条件を満たすと税率が引き下げられる特例があります。
例えば、令和6年(2024年)3月31日までの登記では以下のような軽減税率が適用されました(制度は延長されることもあります)。

新築住宅の所有権保存登記:0.4% → 0.15%

新築・既存住宅の所有権移転登記(売買):2.0% → 0.3%

住宅ローンの抵当権設定登記:0.4% → 0.1%

条件としては「自己の居住用」「床面積50㎡以上」「耐震基準を満たす」などがあり、要件を満たさない場合は本則税率が適用されます。

■ シミュレーション例

中古住宅を2,000万円で購入、ローン1,500万円を利用するケース

所有権移転登記(売買)

固定資産税評価額:1,600万円

本則:1,600万円 × 2.0% = 32万円

軽減措置あり:1,600万円 × 0.3% = 4.8万円

抵当権設定登記(ローン1,500万円)

本則:1,500万円 × 0.4% = 6万円

軽減措置あり:1,500万円 × 0.1% = 1.5万円

➡ 合計負担額

本則の場合:38万円

軽減措置が使える場合:6.3万円

■ ポイントまとめ

登録免許税は「登記ごと」に発生するため、購入+ローン利用では複数の登記が必要になります。

軽減措置を利用できるかどうかで、費用が大きく変わるケースがあります。

制度は期限や条件が変わるため、購入前に最新情報を確認することが大切です。